【FCバルセロナ】20-21ラ・リーガ第30節“クラシコ”1-2敗戦vsレアル・マドリード戦を考察!?
日本時間4月10日早朝4:00にキックオフされた20-21シーズンのラ・リーガ第30節“クラシコ”暫定2位バルセロナがアウェーで宿敵レアル・マドリード(暫定3位)と対戦して1-2で敗れた試合を考察してみようと思います!!
※戦前の予想記事に興味がある方はこちらをご覧ください
スターティングメンバー
3-6-1を採用したクーマン監督は一定のバランスを手に入れたと思われる3DFのセンターでプレーしていたデ・ヨングを中盤に上げてアラウホをスタメンに抜擢しました。
グリーズマンが先発から外れて相手DFとMF間でスペースを利用するよりも、後方の守備に比重を置いた弱気な采配だと思います。
3DFを採用する事も考えられたジダン監督ですが、メンバー入りできない選手が続出しているDF陣でもCLのリバプール戦で成果を見出した選手を信頼して同メンバーで4DFを形成、唯一の変更は右FWで出場してゴールも決めたアセンシオに変えて走力とバランスで攻守に貢献するのが特徴のバルベルデを起用した慎重な采配でスタートしました。
センターDF/アラウホ、右サイド/バルベルデ
ゲーム序盤はバルサがビルドアップを試みて、レアルが前線からのプレスで攻撃方向を限定して中盤でボールを奪うのが狙いと思われる展開でスタートしました。
前節まで3DFの中央でドリブルでの前進を織り交ぜながらビルドアップの中心にいたデ・ヨングが最終ラインではなく中盤でパスを引き出す役割を担いますが、アラウホが同様の能力を持ち合わせている訳ではなく、ブツケスとペドリでパスコースを創っていたバランスも失ってビルドアップでストレスを感じながらのプレーが見受けられました。
一方、前試合から唯一の変更で出場した右サイドのバルベルデは期待に応えるプレーを魅せます。
自陣の右サイドでパスを受けたバルベルデは相手の予想を上回るスピードでボールと共に前進してバルサDF陣は攻撃方向を制限する事が出来ない状況を創り出しました。
ノープレッシャーでゴール方向にボールを運ぶバルベルデに対してバルサDF陣は中央への進路を塞ぐディフェンスを取らざる負えない状況で右サイドにできたスペースに右サイドDFのルーカス・バスケスがフリーでランニングしてパスを受けます。
ほとんどプレッシャーが無い状態でゴール前に走り込むベンゼマを見ながら正確なグラウンダーのクロスを供給するのはこのクラスの選手には難しい技術ではないでしょう。
後手に廻ったバルサDFに対してニアサイドに走り込んだベンゼマは絶妙なヒールシュートで先制点を決めました。
先制したレアル・マドリードはプランを遂行!?
先制したレアルは相手にボールを握らせても当初のプランであったかのようにカウンターでペースを創る戦い方に徹します。
中央、もしくは右サイドに流れてベンゼマが起点になるプラン1と左サイドでスピードとドリブルを駆使して起点になるヴィニシウスが能力を発揮する場面が増えて行きました。
特筆すべきはモドリッチの前方への配球の質だと思います。相手はプレッシャーを掛けているつもりでいてもアウトサイドなどを駆使して絶妙なタイミングとコースにパスを通す技術は時間と空間で優位性を創り出してチャンスを演出していました。
モドリッチから右サイドのスペースを突くスルーパスを受けたヴィニシウスが成長を感じさせるような為から二人のDFの間を縫う突破で得たファールから2点目が生まれます。
ゴール正面やや左側から逆の右サイドを狙ったと思われる名手クロースのFKはGKへのコースを空けるために敢えて壁に隙間を作って離れて立っていたデストの背中に当たって狙いとは逆の左方向へ飛んでいきます。GKのテアシュテーゲンはさすがに反応する事ができませんが、ゴールカバーに入ったジョルジ・アルバがヘディングでクリアを試みるもタイミングが合わずにゴールに吸い込まれました。
後半からグリーズマンを投入
後方の安定感を優先した犠牲により先発を外れていたグリーズマンを後半開始からデストに変えて投入、トップでプレーしてスペースを消されていたデンベレが右サイドに廻ります。
左サイドの高い位置にポジションをとったグリーズマンと関係性を築きたいメッシは前半に比べると相手ゴールに近い位置を意識してポジショニングしていると感じるようになりました。バルベルデに対応されていたジョルジ・アルバも前方のグリーズマンに一度ボールが入る事で相手の視野の外からランニングを仕掛けられるようになりミンゲサのゴールを演出して魅せました。
右サイドに入ったデンベレもオン・ザ・ボールでの能力を発揮できるようになりバルサペースと思われますが、バルサの攻撃で最も危険なバイタルエリアでメッシがゴール方向へプレーする場面と選択肢を増やす相手DF背後へのランニングは改善されずに僅かなスペースでプレーするメッシは少しのボールコントロールのズレからボールロストする場面が見受けられました。相手の後手から得たFKも悪天候の影響を受けたのか精度を欠いたキックになってしまいます。
終盤にはレアルは疲労感がある選手に変えてフレッシュな選手を投入してフジカルインテンシティの維持を基本に守備を固めるプラン、バルサは停滞する攻撃を個人の特徴で変化を加えたい選手交代で同点ゴールを狙いますが結果は1-2のまま敗退する事になりました。
守備の安定感を重視した采配でもプレーモデルの違いが結果に!?
慎重な采配が多く見受けられる両監督ですが、カウンターに活路を見出す割り切ったゲープランで攻守での貢献度からバルベルデを起用して思い通りのバランスと結果を手に入れたレアルのジダン監督に比べて、守備での人数を確保したい消極的な考えからビルドアップの起点となっていたデ・ヨングを一列前でプレーさせて後方にディフェンスでの安定性を求めてアラウホを起用したバルサのクーマン監督の微妙な価値観がゲーム内容と結果に影響を及ばした形になりました。
ディフェンス時だけでなく相手に脅威を与える為に選手の能力を最大限に引き出して組織の力にしたジダン監督と攻守で好調を維持し始めた選手間の補完性を無視してディフェンス面を重視して、自身が望むボール保持時のゲームコントロールを犠牲にしたクーマン監督の差が顕著に表れた内容と結果だったと思います。
レアル左サイドのヴィニシウスの現在のパフォーマンスに脅威を感じての判断だったかもしれませんが、ビルドアップでの優位性を発揮していたデ・ヨングの能力には期待するが、チームとしての連動と前方での優位性を犠牲にしてカウンアー対策に比重を置いた采配にもかかわらず、相手の狙い通りにカウンターからゴールを奪われたのは監督のゲームプランの崩壊とも捉えられます。
ビルドアップから丁寧に数的優位を維持してボールを前進させて相手に対応を迫らせた状態でメッシにボールを繋げることが出来れば両サイドのオーバーラップとトップのデンベレ、シャドーのグリーズマンにもスペースが生れたと思わずにはいられません。
来週に控えるコパ・デル・レイのA・ビルバオとの決勝戦に敗れる事があれば来季のクーマン監督の続投は難しいでしょう。
リスクマネージメントをしながらも自分たちのストロングポイントを発揮する勇気とバランス感覚に秀でた人物でなければバルサの監督を務めるのは難しいでしょう。
全体のバランスを維持しながら試合ごとに微妙な調整を加えてチームを構築し、結果を残すことが求められるビッククラブの監督は非常に難しいミッションを与えられているのを実感できる伝統の“クラシコ”となったのではないでしょうか?
【FCバルセロナ】スタメン予想!?vsレアル・マドリード“クラシコ”20-21ラ・リーガ第30節
日本時間4月11日(日)早朝4:00キックオフ予定20-21ラ・リーガ2ndレグ“クラシコ”レアル・マドリード(3位)vsバルセロナ(2位)今シーズンの優勝争いに最も影響を及ぼすと思われる注目の対戦カードのスターティングメンバーを予想してみたいと思います!!
※前回クラシコの予想記事に興味がある方はこちらをご覧ください
レアル・マドリード予想スタメン!?
GK:クルトア
右サイドDF:ルーカス・バスケス
センターDF:ミリトン
センターDF:ナチョ
左サイドDF:メンディ
アンカー:カゼミーロ
インサイドMF:クロース
右サイドFW:アセンシオ
センターFW:ベンゼマ
左サイドFW:ヴィニシウス
CLリバプール戦、ホームの1stレグを3-1で勝利して現状では最高の状態でバルセロナを迎え撃つレアルはリバプール戦のスタメンを基本にして、勝負所で変化を加えるカードをベンチに残すと考えるとモドリッチとフィジカル的に安定したプレーが期待されるバルベルデのみの変更で大一番に臨むと予想しました。
昨シーズンまでの好調から一転して苦しいシーズンを過ごすリバプールですが、インテンシティが高い相手に勝利した結果が、自信と選手間の信頼に結びついてメンタル面では非常に良い状態だと予想されます。
セルヒオ・ラモスとヴァランの主力センターDFが欠場すると思われる現状ではアンカーに入るカゼミーロとディフェンスでの貢献を期待できるバルベルデの起用で中盤からバランスを整える戦術が現実的だと思います。
ディフェンスの安定感を確保できない場合は右サイドDFが本職のオドリオソラがスタメンに抜擢される可能性も考えられます。
バルセロナ予想スタメン!?
GK:テアシュテーゲン
DF:ミンゲサ
DF:デ・ヨング
DF:ラングレ
右サイド:デスト
ピボーテ:ブツケス
MF:ペドリ
左サイド:ジョルジ・アルバ
シャドー:メッシ
シャドー:グリーズマン
FW:デンベレ
前節バジャドリード戦では苦戦を強いられたバルセロナですが6-1で圧勝したレアル・ソシエダ戦から連続してスターティングメンバーを組むと予想しました。
中央でプレーするようになってからゴールのみならず、ポジショニングでも成長が感じられるデンベレが前節終了間際に劇的決勝ゴールを決めたのはプラス要素だと思います。
CLではベスト16で敗退してしまいましたが、攻撃陣の連携に改善は感じられていたと予想できます。
不安定だったDFラインを3DFを採用してデ・ヨングの能力を活かすことで一定の解決策を見出したクーマン監督はレアルのジダン監督同様に慎重な采配を執ると思います。
右サイドのトリンコン、FWブライスバイデ、MFリッキ・プッチ、モリバが交代出場でのカードとなるでしょう。
試合のみどころ!?
前半戦の勢いが失速して苦しい戦いが続いているアトレチコ・マドリーを徐々に調子を上げてきた2強でホーム、レアル・マドリードはCLリバプール戦を挟んで重要な試合が連続するハードな日程になっています。
一方のバルセロナはCLで敗退した事でコパ・デル・レイとの国内リーグのタイトルに全力を集中する状況になりました。
CLを戦うレアルは勝ち進むほど厳しい状況での戦いを強いられますが、バルセロナは決勝戦を残したカップ戦を除いてはリーグ戦に集中できる状況であり、今回のクラシコで勝利すれば勢いを増してリーグ優勝の第一候補となる可能性が高いと思います。
レアルが高い位置からのハイプレス、もしくは自陣エリア内をブロックする守備戦術が試合展開に大きく影響を与える要素になるでしょう。
近年のバルサは本来理想とされるポゼッション主体にゲームをコントロールする能力、戦術に欠けているので対戦相手に大きく影響されるチームになってしまいました。
実力で勝る相手には自身の意思でゲームを運べますが、特別な対策を施すチームや能力が拮抗した相手の戦術に大きく影響されるチームと言えるでしょう。
過去のジダン監督の傾向を考えると前半開始からハイプレスを掛けて主導権を握る事を基本戦術に取り入れて、バルサにプレッシャーを掛けると予想します。
レアルの両サイドFWが良い立ち位置からバルサの両サイドとDFにプレスを掛けるポジショニングを取る事ができればバルサはビルドアップで苦戦を強いられてリズムを創るのが難しい展開が予想されます。
レアルのハイプレスを打開する方法として期待されるのがデ・ヨングのドリブルでの前進です。
3DFと両サイドのデスト、ジョルジ・アルバが程よい距離感で幅と角度を確保できれば、デ・ヨングのドリブルからレアル守備を後手に廻らせる事が可能だと考えます。
ビルドアップで相手を引き出すことに成功したらメッシへのパスコースができ、レアル守備陣は対応を迫られる状況に陥るでしょう。
両サイドの攻撃参加とグリーズマン、デンベレのポジショニングで可能になるメッシの選択肢の幅が勝敗を決める最大のポイントだと思います。
注目選手!?
ヴィニシウス(レアル・マドリード)
CLリバプール戦で2ゴールを決める活躍を魅せて、課題とされていた決定力が開花される可能性があります。
サッカーでは持っているポテンシャルを十分に発揮するにはメンタル面が大きく影響を及ぼすので、クラシコでもゴールを決める事が出来れば今後の飛躍に繋がるきっかけになるかもしれません。
度重なる負傷で期待されていた活躍ができずに、今では戦力として計算できる選手ではなくなってしまいました。
全体練習に復帰した情報がありますが、ヴィニシウスの活躍によりスターティングメンバーに名を連ねるのは難しい状況ですが、チェルシー時代に証明しているポテンシャルをチームが苦しい場面で発揮する事を期待されます。
アセンシオ(レアル・マドリード)
本来であればレアルの中心として活躍していた逸材ですがケガによる長期離脱から復帰して有るべき姿を取り戻しつつあると感じます。
中盤でのプレーできる選手ですが今回のクラシコでは右サイドでチャンスメイクと得点を期待される起用になると予想しました。
将来のクラック候補がバルサ相手にどのようなプレーを魅せてくれるか楽しみな選手です。
ペドリ(バルセロナ)
バルサに中盤で能力を如何なく発揮してスペイン代表に選出されるまでのレベルに成長しました。まるで幼少期からバルサで育ったようなプレースタイルはチームの戦力としては無論、クレが将来の活躍をもっとも期待するタレントだと推測される今後のバルサを背負って立つ存在でしょう。
幼稚なメンタルが成長を邪魔していたのを証明するかのように現在ではバルサのトップとして必要とされるプレーを体現しつつあります。
センターで起用されるようになってからの戦術的なプレーは自身が持っていたポテンシャルを発揮する為に必要だった要素であり、改めて才能を評価されてフランス代表にも再び選出されるようになりました。
メッシ(バルセロナ)
シーズン前のクラブとの不協和を払拭したかのようなプレーを魅せてくれるようになりました。メッシの調子と相まってチームバランスを保つ選手の配置も一つの解決策が見出されて現状の戦い方がベストなのかを試されるクラシコでは、本人の勝利を渇望する思いとパフォーマンスが最高潮に達すると期待されます。
チームの勝利のために状況に応じて必要とされるプレーを躊躇なくこなす現在のメッシは以前以上に無くてはならない存在になったのではないでしょうか。
勝って優勝へ道のりを見出したい両チームの状況を鑑みて攻撃陣を注目選手に挙げましたが、現代サッカーは戦術面での進化により攻守が一体になってチームパフォーマンスが上がります。
GKを含めたビルドアップや中盤での守備の整備など、攻撃陣よりもオフ・ザ・ボールでのプレーが勝利に導く大切な要素になるでしょう。
バルサのデ・ヨング、ブツケス、レアルのカゼミーロ、センターDFのパフォーマンスが勝利への鍵になる可能性は高いと思います。
選手個々のパフォーマンスとクラックだった両監督の戦略と采配を深読みしながら“クラシコ”を楽しんで観てはいかがでしょうか!?
【久保建英】ヘタフェ予想スタメン!?vsカディス ラ・リーガ20-21第30節
U-24日本代表のアルゼンチンとの強化試合で改めてオリンピック世代の日本人としては非凡な才能を証明した久保建英選手が代表ウィーク明け2戦目となる日本時間4月9日(土)21:00キックオフ予定のヘタフェvsカディスのスターティングメンバーを予想してみたいと思います。
ヘタフェ予想スタメン!?
GK:ソリア
右サイドDF:スアレス
センターDF:ジェネ
センターDF:カバコ
左サイドDF:オリベイラ
ボランチ:アランバリ
右サイドMF:久保建英
トップ下:アレニャ
左サイドMF:ククレジャ
FW:マタ
以前から筆者がスタメンを予想している4-2-3-1で現在のヘタフェでゲームの主導権を握りながら勝利を呼び込むシステムとメンバー起用がカディス戦では実現される可能性が高いと予想しました。
ボランチの主力2選手のコンディションが懸念材料ではありますが、チーム内での最多得点選手であるハイメ・マタをトップ起用してバルサのカンテラであるラ・マシアで育った久保建英、アレニャ、ククレジャの2列目の連動とボランチ・アランバリの攻撃参加でカディスのディフェンスラインに綻びをきたすプレーが期待されます。
試合のみどころ!?
対戦相手のカディスは引いた状態でゴール前のエリアを強固にブロックして相手を引き出して、カウンターを得意とするチームです。
今シーズンは明日クラシコで対戦するレアル・マドリードとバルセロナから得意とする戦術から勝利を収める事に成功しています。
リーグのレベルが高いラ・リーガでは自チームがボールポゼッションを高めてゲームの主導権を握るのは難しく、選手のポテンシャルが高い上位チームやアルベルト監督やキケ・セティエン監督などクライフ・バルセロナにシンパシーを感じるボールポゼッションにこだわる特異な指導者以外ではボールポゼッションが直接的に勝利につながるのが難しいリーグと言えるかもしれません。
そもそも久保建英選手が所属するヘタフェもハードワークとフィジカルコンタクトを主体とした戦術で戦ってきたチームです。
しかし、相手に思い通りのプレーをさせなくてもゴールを奪えなければ勝利を奪えずに勝ち点3を得られないチームは降格争いを余儀なくされる厳しいリーグでもあるのです。
冬の移籍市場でボール保持時の能力に期待されて加入したアレニャ、久保建英選手の獲得はクラブと監督が今までのスタイルでは1部リーグに残るのが難しいと判断した証拠ではないでしょうか?
攻撃的な2選手の加入直後は変化が良い方向に向かうと思われましたが、上位陣との対戦で大量失点をした事からディフェンス面での安定感を失って元のスタイルに回避してしまいました。
少しずつチームへの貢献度を上げたアレニャはスタメンに名を連ねて出場時間も多くなった現状で、久保建英選手はチームにフィットしているとは思えません。
しかしながら今回の対戦するカディスの特徴とヘタフェが理想とするボールを握りながら主導権を握り勝利に繋げるスタイルに挑戦するには良い条件が揃ったと思います。
久保建英選手がスタメンに復帰するかが注目のポイントではありますが、彼自身のパフォーマンスが一番重要な1戦になると推測できるでしょう。
スペースを利用した個人能力での局面打開、相手ライン間でボールを受けて相手のDFラインの綻びを生むプレーは現在までのプレーである程度、証明できています。
今後の久保選手がチームでの影響力を上げるには狭いスペースでも味方選手との連動でシュートチャンスに直結するクリエーティブなプレーでチームの攻撃を司る事だと思います。
引いて守るカディス相手にボール保持率を今まで以上に高めることが可能になる試合状況でヘタフェの得点を演出するプレーを是非、観たいと思います。
今後の久保建英選手の成長と評価に大きく影響を及ぼすと思われるカディスとの対戦では結果に繋がる一歩前のチャレンジ精神やチームメートのサポート、コンディションも含めた久保選手のパフォーマンスが最大の注目ポイントだと思います!!
【久保建英】U-24日本代表vsU-24アルゼンチン代表 第2戦を考察!?
南米予選を1位通過して東京オリンピックでも優勝候補に挙げられるU-24アルゼンチン代表と対戦する3月29日(月)北九州スタジアム19:45キックオフ予定の第2戦を考察してみようと思います。
0-1で敗れた第1戦から中2日の厳しいコンディションを考慮するとスターティングメンバーは大幅に入れ替わると予想されますが、第1戦目でオーバーエイジを除く本大会メンバーの主力と目されるDF冨安健洋、MF堂安律、FW上田綺世を除いたベストに近いメンバーで戦ったのも関らずに、突き付けられた厳しい現実を少しでも改善できる方法を考えてみます。
スタメン予想!?
GK:谷晃生
DF:渡辺剛
DF:古賀太陽
DF:中野伸哉
右サイド:菅原由勢
ボランチ:中山雄太
ボランチ:田中碧
左サイド:相馬勇紀
シャドー:久保建英
シャドー:食野亮太郎
FW:林大地
1戦目の評価よりもコンディションと戦術的成熟度の経験を考慮してシステムと先発メンバーを予想しました。
アルゼンチンのプレスを回避する鍵は3DFが思い切って幅を使い、第1戦を警告の累積で出場停止だった田中碧とボランチを組む中山雄太が2ルートの抜け道を創り、両サイドが高い位置で相手のサイドDFを引き付ける事で2ライン間にスペースを創り、久保建英、食野亮太郎の2シャドーにボールを入れる事で攻撃のスイッチを入れるのが最大の戦略だと考えました。
第1戦は解説の中村憲剛さんが指摘していたようにボランチがパスを引き出して相手のファーストラインを効果的に無力化する事が出来ずにサイドでの連携からのビルドアップがメインになっていましたが、中央へボールを入れる事で選択肢を増やしてサイドでの状況を優位にできればアタッキングエリアへの侵入回数が上がると予想できます。
FW林大地は積極的に裏へのランニングで相手のDFラインを下げるのが得点以外での大事なタスクになるでしょう。
後半は4-2-3-1!?
前半の内容、結果を考慮してのメンバー、布陣の変更で優位に試合を進めたいのが本来の戦い方ですが、今回は結果にコミットしながらも選手選考とチームビルディングの比率が高いトレーニングマッチだと思うので後半はシステムを第1戦の4-2-3-1に戻してメンバーも大きく交代させると予想します。
GK:谷晃生
右サイドDF:菅原由勢
センターDF:渡辺剛
センターDF:板倉滉
左サイドDF:旗手怜央
ボランチ:田中碧
ボランチ:中山雄太
右サイドMF:三好康児
トップ下:久保建英
左MF:三苫薫
FW:田川亨介
後半のスタートからシステムを変更して選手交代は順次変えて第1戦のスターティングメンバーにボランチの田中碧を組み合わせた布陣を試すと思われます。
前半よりは攻撃に人数を掛ける配置でサイドでも個人での突破とコンビネーションでの崩しを期待し、中央へのカットインから両サイドDFの攻撃参加で厚みも増やすのが狙いです。
ボランチの中山雄太がカウンターを塞ぐポジションを担い、田中碧はより攻撃的にプレーする事で攻守のバランスを整える戦略が面白いのではないでしょうか。
試合のみどころ!?
前半はアルゼンチンのプレスを回避してビルドアップの経路を確保できるかで試合の流れは大きく変わると思われます。
川崎フロンターレでポゼッション戦術の中心でプレーする田中碧のポジショニングと配給力に注目です。
左サイドの相馬勇紀とFW林大地は積極的な仕掛けを、シャドーの久保建英、食野亮太郎には個人能力での局面打開から久保建英には状況判断を伴ったシュートシーンの創出を、食野亮太郎には強引さも伴ったゴールへの貪欲な姿勢を期待したいです。
仮にリードしている状態で無謀な攻撃は避けなければいけませんが、東京オリンピックで金メダルを獲る強化段階の現状ではゲームをコントロールしながらも追加点を奪えるようなチームになる必要があります。
技術と敏捷性に優れる日本人プレーヤーが連動しながらテクニカルに相手を崩してゴールを奪う場面をどうしても期待してしまいます。
もちろんディフェンスや球際での激しさは勝ち上がる条件としては必要な要素ではありますが、日本人と選手個々の特徴を融合された日本代表が勝利する試合が見たいものです。
アルゼンチン代表もコンディション面を考慮すると第1戦でリザーブだった選手が多くピッチに立つと予想できます。
過去に2回の金メダルを獲得してワールドカップでの優勝経験を持つ強豪国アルゼンチンを相手にヨーロッパでプレーする選手が代表の大半を占めるようになった日本サッカーが世界基準に追いつく過程にいるのかを確かめるには絶好の試合を、戦術面から日本代表の狙いが具現化できるのかを検証しながら第2戦目を観戦してみてはどうでしょうか?
【FCバルセロナ】バルサはアイデンティティを取り戻した?
3月22日ラ・リーガ20-21シーズン第28節、アウェーのアエタノ・スタジアムで行われたレアル・ソシエダとの試合は今シーズン最高と思える内容で6-1と大勝を収めたバルセロナは近年、失われつつあったバルサスタイルを取り戻したと感じさせるゲームを魅せました。
システムと配置
ソシエダとのゲームでは3DFを採用してサイドDFのデストとジョルジ・アルバを高い位置にポジショニングさせてデンベレを前線中央で起用していました。
これは前節4-1で勝利したウエスカ戦と同じシステムとスターティングメンバーで、クーマン監督は現状での選手の配置と組み合わせ、戦術に最適策を見つけ出したと思われます。
対戦相手のソシエダは昨シーズンに比べると調子を落としていますが、GKを含めたビルドアップから攻撃を組み立てるバルサと似たようなスタイルを構築しているチームです。
前線から連動してパスコースを限定し、相手陣内でボール奪取を狙うソシエダに対してバルサは伝説のペップ・グラウディオラが率いた当時にプレーしていたバルデスのようにGKテア・シュテーゲンからパスを繋ぐスタイルで相手のプレスの遅れを創り出してビルドアップに成功していました。
決して良いプレーとは言えませんがグラウンダーで中央へのパスを試みたGKテア・シュテーゲンのボールが相手に渡り、ピンチを招く場面がありましたがペップ時代にも見られた現象で哲学を貫くには避けて通れないミスだと監督が賞賛した時代に戻る意思を感じさせるプレーだったと思います。
中盤のエリアまでボールを運んだ後もDFラインを押し上げてのボールポゼッションから相手陣内に侵入するバルサスタイルを取り戻し、攻撃の場面ではメッシがバイタルエリアでゴール方向を向いてプレーする機会を多く創り出せていました。
シーズン当初はビルドアップが上手く行かずにメッシが中盤に降りてボールを捌く役割を担っていまいたが、ソシエダ戦はピボーテのブツケスと3DFの中央で起用せれているデ・ヨングのドリブルでの持ち上がりによってメッシが2列目でパスを受ける場面を圧倒的に増やすことに成功し、中央でのチャンスメイクから両サイドの選手が相手の背後へランニングする事で相手DFを崩す状況を何度も創り出していました。
1点目はメッシのキープから背後を狙ったジョルジ・アルバへパスが通り、中央で合わせたデンベレのシュートのこぼれ球をグリーズマンが決めました。
2点目は中央をドリブルで前進するメッシから右サイドのデストがエリア内に走り込んでフリーでシュートを決めます。
3点目は左サイド深くに潜入して相手DFラインをえぐったジョルジ・アルバのゴール近くからのグラウンダーでの横パスに飛び込んだデストが相手DFのクリアーに寄せる形でゴールに押し込みました。
中央のメッシ、サイドのデスト、ジョルジ・アルバが絡む形で相手DFラインを完全に攻略したと言えるでしょう。
※レアル・ソシエダ戦の予想記事に興味がある方はこちらをご覧ください
個の能力も!?
ソシエダのボール保持者へのディフェンスが甘かった部分は否めませんが、4点目は中盤でフリーになったブツケスから相手背後のスペースを狙ったメッシに絶妙なパスが通り、相手GKがタイミングを取りづらいアウトサイドで合わせたシュートは見事だったと思います。
ディフェンスに関しても、ボールロスト直後の切り替えが改善されてソシエダが自陣でボールを奪っても効果的にパスを繋ぐことが出来ないように素早くプレシングを掛けてボールを奪い返す事に成功していて、以前のように簡単にカウンターからシュートまで持って行かれる場面はほとんど無くなりました。
ソシエダは唯一イサクが中盤に降りてパスを引き出した場合に起点を作ることが出来て、危険な場面を創りましたが、最終的にはGKテア・シュテーゲンを中心に失点を阻止していました。
5点目のゴールはサイドでななく中央のスペースを巧く突いたデンベレが一人で相手DFを掻い潜って独力で決めた得点でした。
中盤でテンポ良くボールが循環する事でプレッシングの連動性が上がらず、相手2ラインにわずかなズレを生じさせる事で選手個人が持つ能力も発揮できる好循環を象徴するシーンでした。
※シーズン前のバルセロナの考察記事に興味がある方はこちらをご覧ください
現バルサスタイルの象徴!?
開幕当初から基本となる戦術を構築できずにチャンピオンズ・リーグではベスト16でパリ・サンジェルマンに敗れたバルサですが、3-6-1とも言える選手の配置で選手の能力を融合させる事が出来たのではないかと思います。
DFライン3選手では中央のデ・ヨングと左のラングレがドリブルで前進する事でファーストDFを無力化し、中盤ではブツケスを経由させてのビルドアップが基本だった状況からペドリがパスを引き出す事により相手はパスコースを限定できなくなっています。
シーズン当初からスターティングメンバーに抜擢されてきたペドリが当初のバランサーとしての役割以上に現在はパス循環の起点と中盤でのディフェンスで中心的な役割を担うようになりバルサの現スタイルが確立されたと思います。
以前は中盤でゲームをコントロールしたいが為にデ・ヨングをインサイドMFで起用するゲームが多かったシーズン前半とは違い、ドリブルの能力を活かしながら前進して中盤でもプレーするアヤックス時代のスタイルを発揮し始めた2選手の起用法と能力が現状のスタイルを確立する鍵となったと分析しました。
※来シーズンへ向けた展望記事に興味がある方はこちらをご覧ください
シーズン終盤へ向けて!?
日本時間4月6日(火)早朝4:00キックオフ予定のバリャドリード戦は代表ウィーク明けもあり、メンバーを変えてくる可能性が高いと思われますが4月11日にレアル・マドリードと対戦するクラシコでは同様の選手とシステムを採用すると思われます。
ピケがケガから復帰した場合は3DFの中央か右に入る以外は現状のベストメンバーであるソシエダ戦のスタメンがベストな布陣となるでしょう。
レアルのジダン監督はバルサのビルドアップをコントロールして相手陣内でボールを奪う戦術を採用すると予想します。
バルサの両サイドの攻撃力を減少させるために4-3-3でワイドにウイングを起用する可能性が高いと思います。
クーマン監督はバルサの両サイドがDF的なポジションを取らざる負えない場合はプランBを用意する必要があります。
現状のバルサのポゼッションのポイントは2シャドーに入っているメッシとグリーズマンが相手選手の立ち位置によって自由にポジションを移動して中央のパスコースを増やし、近距離での影響力を利用してながらアタッキングサードでは両サイドが選択肢を増やす構造だと解析しました。
中央で前を向いた状況を創り、両サイドに選択肢がある事が大量得点に繋がっている最大の要因だと思います。
プランBでは中央のデンベレが相手サイドDFの裏を狙い、センターDFを釣り出したスペースにグリーズマン、ペドリが侵入するのが面白いのではないかと思っています。
ペドリがいつもより高い位置にポジションを取るため、ブツケスが引き付けた中盤のスペースを攻略する役目はDFのデ・ヨングのタイミングを見計らったポジショニングになります。
最終ラインから上がったデ・ヨングの対応をレアルの中盤選手に迫らせて、メッシへのパスコースを空ける事が出来れば、両サイドが上がる時間を創り出して中央のスペースと両サイドの上がりが可能になり選択肢が増えるでしょう。
個人能力が高いレアルとの対戦ではソシエダ戦程の質的優位性は図れませんが、現バルサの選手の距離感を保ってプレー出来れば、レアルはボールへのプレスを強めざる負えなくなり、連動した動きが相手DFを崩すポイントになると思います。
チーム戦術の構築を成功させたバルサはレアル・マドリードとの大一番を制することが出来れば、4ポイント差で追う首位アトレチコにプレッシャーがかかり、勢いを増して終盤に逆転優勝を勝ち取る可能性がかなり高まってくると予想します。
今後のラ・リーガが更に盛り上がるであろう”バルサスタイルの復活”と更なる進化の必要に迫られた時のプランC、プランDを自身で創造しがら20-21シーズン終盤のバルセロナ戦を楽しんで観てはいかがでしょうか!?
※前回のクラシコ予想記事に興味がある方はこちらをご覧ください
【FCバルセロナ】予想スタメン!?vsレアル・ソシエダ ラ・リーガ20-21第28節
リーグ戦では17試合無敗と調子を上げてきて首位アトレチコ・マドリーに勝ち点差4に迫ったバルセロナ。日本時間3月22日(月)早朝5:00キックオフ予定のレアル・ソシエダ戦のスターティングメンバーを予想してみます。
レアル・ソシエダ予想スタメン!?
GK:レミーロ
右サイドDF:ゴロサベル
センターDF:スベルディア
センターDF:ノルマン
左サイドDF:モンレアル
アンカー:イジャラメンディ
右サイドMF:ヤヌザイ
MF:ダビド・シルバ
MF:メリーノ
左サイドMF:オヤルサバル
FW:イサク
ゴールキーパーも含めて後方からパスを繋いで攻撃を組み立てる両チームのスタイルでバルセロナ相手に真っ向勝負を挑むと予想してスターティングメンバーを考えました。
右サイドにポルトゥの起用も考えられますが、縦への推進力が魅力の同選手を攻撃時のカードとしてベンチに置くと思われます。
一番の特徴は2列目の4選手が技術的に優れたレフティであることでしょう。1トップのイサク、アンカーのイジャラメンディを含めた攻撃陣は連動性を発揮して絶妙の崩しを見せてくれそうです。
バルセロナ予想スタメン!?
GK:テアシュテーゲン
DF:ミンゲサ
DF:デ・ヨング
DF:ラングレ
右サイド:デスト
ピボーテ:ブツケス
左サイド:ジョルジ・アルバ
MF:ペドリ
シャドー:グリーズマン
シャドー:メッシ
FW:デンベレ
ここにきてようやくチームバランスを安定させる選手と布陣を手に入れたと思われるバルセロナは4-1で快勝した前節ウエスカ戦と同じメンバーと布陣を予想しました。
攻撃時はセンターDFのデ・ヨングのドリブルでの前進が有効で、両サイドがウイングのように高い位置を取って幅を確保してトップ中央に戦術面で成長を感じさせるデンベレが位置してグリーズマン、メッシが中間ポジションでボールを引き出すのが現在のバルセロナの戦術の根幹だと思います。
ペドリは中盤でパスを散らして相手を動かしながら、スペース創出のために前線へのランニングできる選手でバルセロナ戦術の中心だと言えます。
両サイドのスペースにうまくボールを運ばれた場合のカウンター対策は必要ですが、ウエスカ戦を観る限りではボールロスト時の前進守備による即時奪回も機能してきて、ポゼッションを基本としたプレーモデルを採用するレアル・ソシエダ相手に同じパフォーマンスができるかは非常に興味深い要素です。
試合のみどころ!?
まずは両チームのディフェンス方法に注目したいと思います。GKを含めてビルドアップするプレーモデルに対してハイプレスで対抗するか、中盤にブロックを組むのかでゲーム展開は変わると思われます。
ウエスカ戦では開始早々に両チームのスタイルを象徴するプレーが見られました。開始1分のバルセロナは右サイドの狭いスペースを個々のテクニックと連動性でバイタルエリアに侵入、メッシがゴールを向いてあと一歩でシュートシーンを創る崩しを見せました。
2分にはウエスカがボール奪取からバルセロナの左サイドのスペースを突いてエリア内に侵入してシュートを打つ場面を創ったシーンでは両チームの狙いがよく表れたプレーだと感じました。
バルセロナは選手の距離と立ち位置が非常に整備されていて、斜めのパスをいとも簡単に通して5-3-2で一応、中盤でブロックを造りたいウエスカに対してDFのラングレがドリブルでエリア内に侵入する場面を創るなど、簡単に前進して相手を押し込んでいました。
バルセロナの中盤の底にボールがある時の選手の立ち位置に注目して頂きたいと思います。
無数の三角形が相手ディフェンス3ライン間に存在していて、斜めのパスを1本通す事で相手ディフェンスはパスコースを限定できなく、スペースを閉めても横パスからドリブルでの前進でプレスをかけられない状況を創っていました。
サイドでプレーしていたデンベレは独力によるプレーでしか脅威を発揮できていませんでしたが、中央でプレーする場面をみると、効果的なポジショニングでパスを引き出して、周りの選手を活かすプレーもできていると感じました。
テクニカルで戦術的な要素が期待できるバルセロナvsレアル・ソシエダ戦で自分たちの得意なスタイルでゲームをコントロールして勝利を手に入れるのはどちらのチームであるか?
来月にはレアル・マドリードとのクラシコを控えているバルセロナの好調がさらに上向くのか?
ラ・リーガを象徴する好カードを両チームの意図を感じながら観戦してみてはいかがでしょうか!?
※以前のレアル・ソシエダの記事に興味がある方はこちらをご覧ください
※来シーズンのバルセロナ考察記事に興味がある方はこちらをご覧ください
【久保建英】U-24日本代表の戦術を考察!?スタメン予想!?
※東京オリンピック2020大会展望記事に興味がある方はこちらをごらんください
東京オリンピックに向けたU-24日本代表の強化試合vsアルゼンチン戦のエントリー選手が発表されました。
3月26日(金)東京スタジアム、3月29日(月)北九州スタジアムで開催される東京オリンピックへ向けたU-24日本代表のスターティングメンバーを含めた戦術を考察してみたいと思います。
U-24日本代表 予想スタメン!?
GK:大迫敬介(サンフレッチェ広島)
右サイドDF:菅原由勢(AZ/オランダ)
センターDF:渡辺剛(FC東京)
センターDF:原輝綺(清水エスパルス)
左サイドDF:中山雄太(ズヴォレ)
右サイドMF:堂安律(ビーレフェルト/ドイツ)
トップ下:久保建英(ヘタフェ/スペイン)
左サイドMF:三笘薫(川崎フロンターレ)
FW:田川亨介(FC東京)
3-4-3システムを採用する可能性も考えられますが、今回の強化試合に招集されたメンバーから攻撃での特徴とバランスを考慮して4-2-3-1でスタートすると推測しました。
Jリーグで主役級の活躍を披露している三苫選手は新戦力として融合を試みたい選手の1番手だと思います。
FWは1トップでの役割を考慮すると田川選手の方が適任だと考えます。食野選手はドリブルでの仕掛けからフィニッシュに特徴を持っているので2トップもしくは左サイドでの起用が考えられるでしょう。
サイドからの攻撃では右サイドの菅原選手が積極的な攻撃参加を期待したい選手で、左サイドは組立の部分で能力を発揮できる選手の起用を考えて中山選手と予想しました。
ディフェンスラインは本番では冨安健洋選手(ボローニャ/イタリア)を中心に組まれるのは確実でしょう。
4DF、3DFどちらにも対応可能で、さらにサイドでも中盤でもプレーできる選手が選ばれるポジションだと思います。
中山選手、板倉選手、田中駿汰選手(北海道コンサドーレ札幌)が該当すると思いますが、センターDFとして相手FWを抑える部分では渡辺選手、ビルドアップ能力では瀬古歩夢選手(セレッソ大阪)、高校生ながら好調を維持するサガン鳥栖でのパフォーマンスが高く評価されている中野伸哉選手も気になる存在です。
日本代表のストロングポイントは中盤!?
ボランチにはセンターDFとしても遜色ない板倉選手、ゲームを組み立てる役割を担う田中選手の起用が全体のバランスを考えると最適なコンビだと思います。
そして日本代表の最大の魅力は2列目のタレントと選手層だと思います。久保選手と堂安選手が主軸を担うと思われますが二人の特徴を考慮すると中央に久保選手、右サイドに堂安選手がスタート時の配置になると分析しました。
同じポジションでは三好康児選手(アントワープ/ベルギー)も似た特徴を持ちゴールに直結するプレーを期待できる選手です。
左には三苫選手、食野選手が個人のポテンシャルで局面を打開するプレーが期待できるでしょう。
ショートパスを中心に中盤でリズムよくボールを繋いで独力でも変化をつけれる2列目の選手が連動してボックスへ侵入する形がU-24日本代表のストロングポイントだと考えます。
U-24アルゼンチン代表
注目はリサンドロ・マルティネス選手(DF/アヤックス-オランダ)身長175㎝とサイズではアドバンテージが無いなかでオランダの名門アヤックスでセンターDFを務め攻撃時の組立に貢献する事が特徴、ディフェンダーながら技術的な評価が高い選手です。
アルゼンチンは伝統的に激しい守備と攻撃では個の能力を最大限に活かすスタイルのサッカーで、今回のオリンピック代表もオーソドックスなアルゼンチン代表スタイルだと思います。
メッシやデ・マリア、アグエロのようなビックネームは存在していませんが攻撃陣はテクニックもあり、守備陣は激しさを伴った手強い相手だとは想像できるでしょう。
ボールポゼッションでは日本代表に分があると分析しますが、球際の攻防、ゲームの流れを読んだプレーで互角の展開が続くと予想します。
U-24日本代表は状況によっては3-4-3を採用してゲームに変化を加える事も考えられるでしょう。
サイドで特徴を発揮する相馬勇紀選手(名古屋グランパス)、所属の川崎フロンターレでは左サイドDFとしてもプレーする旗手怜央選手が起用される可能性が高まると思います。
1戦目と2戦目では違うシステム、メンバーで臨む事も十分考えられるので、今回選ばれた選手は出場チャンスを与えられると思います。
3人のオーバーエイジ枠も含めて本大会のエントリーは18選手と非常に狭き門となる東京オリンピックに出場するのはどの選手になるのか、チーム全体の仕上がり、選手個々のパフォーマンス、今回の招集を見送られた選手の能力を考察しながら、本大会での戦いをイメージしてアルゼンチンとの強化試合を分析してみてはいかがでしょうか?