アルゼンチン代表vsオランダ代表 考察/スタメン予想!? 2022ワールドカップ・カタール準々決勝
日本時間12月9日28:00キックオフ 2022ワールドカップ・カタール大会の準々決勝、アルゼンチン代表vsオランダ代表の試合を考察しながらスターティングメンバーを予想します。
オランダ代表
初戦セネガル代表に2-0、エクアドル代表1-1、カタール代表2-0、勝ち点7でグループAを首位で突破してきたオランダ代表はラウンド16ではアメリカ代表に3-1で勝利してベスト8進出を決めました。
グループリーグではガクポ⑧が3試合連続ゴールで存在感を示し、アメリカ代表戦ではケガから復帰したエースのデパイ⑩が復活のゴールを決めて調子を上げてきています。
2014ブラジル大会でオランダ代表を3位へ導いたルイス・ファンハール監督は当時と同じ堅守速攻を基調とした5-3-2システムを今大会でも採用してシステム変更による戦術の柔軟性などは考えにくく、1998フランス大会で同じく3位の結果を残し韓国代表、オーストラリア代表、ロシア代表をワールドカップやヨーロッパ選手権の舞台で活躍させたフース・ヒディング監督とは真逆の指導者だと考えられます。
オランダ代表スタメン予想!?
GK:ノペルト㉓
DF:ティンバー②
DF:ファン・ダイク④
DF:アケ⑤
右サイド:ダンフリーズ㉒
MF:デ・ローン⑮
MF:F・デ・ヨング㉑
左サイド:ブリント⑰
トップ下:ガクポ⑧
FW:ベルフワイン⑦
FW:デパイ⑩
シュート2本で終わったエクアドル戦でも戦い方を変えないで選手交代で状況を打開しようとするファンハール監督はアメリカ代表戦と同じメンバー、システム起用の可能性が高いと思いますが、ここではガクポをトップ下に置いた後半のメンバーをスターティングメンバーに予想しました。
アルゼンチン代表は4バックでスタートする可能性がありますがアメリカ代表戦と同様に2トップでサイドDFを切るような立ち位置でブロックを引いて前線からは積極的なプレスを行わずにカウンター狙いの戦術を敢行すると予想します。
ボール保持時もビルドアップへの拘りは見せずにプレッシャーが掛かればセフティーにロングボールで回避してセカンドボールを拾う戦術になるでしょう。
ファン・ダイク④、F・デ・ヨング㉑が絡んで良い容でビルドアップに成功した場合は両サイドが攻撃に出てある程度の人数が攻める姿が見られるかもしれません。
それ以外はデパイ、ガクポ、ベルワイン⑦の前線の個の能力に依存した攻撃が多くなると予想されます。
アルゼンチン代表
サウジアラビア代表にメッシ⑩のPKで先制しながらも1-2逆転負けで厳しいスタートとなったアルゼンチン代表ですが続くメキシコ代表戦、ポーランド代表戦をともに2-0で勝利して勝ち点6のグループC首位と復調して予選リーグを突破してきました。
ラウンド16オーストラリア代表戦は前半にメッシのゴールで先制し、後半にもプレッシングから相手GKのミスを誘い追加点を奪いましたが終盤の失点シーン以降の危険なシーンを幾度も脱してベスト8への切符を手に入れました。
2戦目のメキシコ代表戦では激しい競り合いを展開してゲームをコントロールしているとは言い難い出来でしたが、ポーランド戦以降は無理にボールを前進させずに後方でパスを繋ぐことで安定したゲーム運びを取り戻した感があります。
オーストラリア戦ではメッシが冴えわたり、追加点のチャンスを何度も創出しましたが決めきることが出来ずに苦しい状況を脱する事ができませんでした。
後半開始直後のシステム変更でディフェンスラインを4バックから3枚にして両サイドが高い位置をとることで内側のレーンにスペースが生れ、メッシがドリブルで前進して相手守備陣を混乱させることに成功しました。
個で違いを生み出せるデ・マリア⑪がサイドにいる場合は相手を剥がす事でディフェンスラインを引き出すことができますが、彼を負傷で欠いている現在は辛抱強くボールを回し、メッシを経由して両サイドで優位性を創る事で中央の守備陣形に穴を開けるのが攻撃時の狙いでしょう。
アルゼンチン代表スタメン予想!?
GK:D・マルティネス㉓
右サイドDF:ロメロ⑬
センターDF:オタメンディ⑲
センターDF:リサンドロ・マルティネス㉖
左サイドDF:タグリアフィコ③
アンカー:フェルナンデス㉔
MF:デ・パウル⑦
MF:パラシオス⑭
MF:ゴメス⑰
FW:メッシ⑩
FW:ラウタロ・マルティネス㉒
オランダ代表はオーストラリア代表と同じく2トップと予想されますがスタート時は4バックのスターティングメンバーを予想しました。
状況に応じて容易に3バックに立ち位置を変えられるようにロメロ⑬を右サイドに置き、中盤での数的優位を創ると共にデ・パウル⑦の運動量軽減の為にアンカーを含めて4選手のミットフィルダーを先発として予想しました。
後半開始以降は右サイドにモリーナ㉖、左サイドにアクーニャ⑧を配置し3バックにして中盤を1枚減らす代わりにメッシがハーフスペース、もしくは右サイドに降りてボールを受ける戦略に切り替えると予想したスタートポジションです。
FWではラウタロ・マルティネス㉒を先発起用してアルバレス⑨を途中から起用する事で変化を創るのが狙いです。
前半は中盤での数的優位を活かしてパスを回して相手を動かし隙を突いてボール前進させてサイドで崩しから相手3バックの1枚を引き出し、開いたスペースにメッシ、ラウタロが絡んで相手ゴールを脅かす戦略となります。
後半からは3バックに変更して相手と組み合う形を予想します。中盤にメッシが降りて数的優位を創り、両サイドが高い位置をとって幅を確保してバイタルエリアを攻略するのが狙いです。
サイドからクロスの形を創ること、インナーラップでディフェンスラインを押し下げてメッシがボックス付近で前向きにプレーできればチャンスが増えると予想します。
守備では前半は両サイドが中央のカバーリングに比重を置きながらボールサイドでは前進守備でプレッシャーを与えます。
後半は相手2トップに対して3枚のディフェンダーでボールを回しながら前進させることでメッシへのパス供給を増やして相手に対応を迫らせればゲームコントロールが容易になると考えます。
試合のみどころ!?
1998年フランス大会は今大会と同じく準々決勝で対戦してフランク・デブールのロングパスを見事なコントロールから名手アジャラをキックフェイントで完ぺきな交わしたベルカンプのビューティフルゴールでオランダ代表が2-1で勝利。
2014年ブラジル大会では準決勝で対戦した両チームは0-0で延長戦を終えた後、PK戦でファンハール監督率いるオランダ代表をメッシ擁するアルゼンチン代表が破り決勝進出を決めました。
古くは1978年アルゼンチン大会決勝で対戦して1-1からの延長戦の末アルゼンチン代表が3-1で勝利して自国開催で初優勝を決めた試合や1974年西ドイツ大会グループリーグで2-0とアルゼンチン代表破ってオランダ代表が初めて準優勝した大会で対戦するなどワールドカップでの両チームの対戦は長い歴史が刻まれています。
世界最高峰のDFファン・ダイクが統率し、今大会が初キャップにも関わらずに堂々としたプレーで活躍する長身GKノペルトが守るオランダゴールにバロンドール最多7回受賞のメッシがどのような方法で迫るかが1番のみどころとなりそうです。
78年時優勝チーム以降のアルゼンチン代表は82年、94年、02年大会のようにタレントが豊富なチームほど早期に敗れ、86年優勝時、90年準優勝時、14年準優勝時にはマラドーナ、メッシ以外の選手が身を粉にして戦うチームが決勝戦へたどり着く傾向がみてとれます。
オランダ代表監督のファンハールは自身の考えに絶対的な自信を持つ監督で自己主張する選手や規律、戦術を守れない選手は選ばない厳格な監督として知られています。
結果が出ている時は問題ありませんが、チームが窮地に立たされた時に解決するアイディアを豊富に持っているとは思えません。
PK戦に為にGKを交代させるなど選手交代で変化を加えるのが常で、今回は得点が欲しい状況ではFWにヘディングが強いL・デ・ヨング⑨を投入することが考えられます。
ファン・ダイク、ガクポ、GKノペルトまでも前線に上げて最終的には高さ勝負に出ると予想します。
規律のファンハール率いるオランダ代表か?
創造性で世界中を沸かすメッシ擁するアルゼンチン代表か?
あなたはどんな試合と勝者を予想しますか?