【FCバルセロナ】20-21ラ・リーガ終盤の優勝争いを考察!?
FCバルセロナの20-21シーズン、ラ・リーガ優勝争いの天王山アトレチコ・マドリーと0-0で引き分けて首位に立つチャンスを失い、3試合を残した現状でのシーズンを考察してみようと思います!?
アトレチコ・マドリー現在1位
35試合を消化して23勝8分4敗、勝点77得点61失点22得失点39で首位に立つアトレチコ・マドリーはアウェーでのバルセロナ戦を引き分けて首位を維持しましたが、直接対決での成績により、勝ち点で並んだ場合はレアル・マドリードに首位を明け渡す状況になりました。
対バルサ戦では勝利を目指して積極的な戦いを魅せてくれましたが、バルサ守備陣を崩し切る事は出来ずに自慢の守備ではDFエルモソを欠きながらもGKオブラクを中心に無失点で終えて結果的に首位をキープに成功したと言えるでしょう。
残り3試合の対戦相手はレアル・ソシエダ(5位)、オサスナ(12位)、バリャドリード(17位)と次節のソシエダ戦に勝利できれば優勝の可能性が高まると思います。
チームのパフォーマンスを観る限りでは残りを3連勝する可能性は十分あると分析します。
セビージャ現在4位
レアル・マドリードとの決戦を控えるセビージャは34試合を消化して22勝4分8敗、勝点70得点49失点27得失点22で明日の試合に勝利すれば勝点を73として優勝争いに留まるチャンスが見えてきます。
FCポルトでの実績が評価されてスペイン代表を経て、セビージャで指揮を執るロペテギ監督のチームは前節のアスレチック・ビルバオ戦には敗れましたが安定した戦いでシーズンを過ごしてきました。
明日のゲームで勝利すれば今シーズンのラ・リーガを最大限に盛り上げる事となるでしょう。
残り4試合の対戦相手はレアル・マドリード(3位)、バレンシア(14位)、ビジャレアル(6位)、アラベス(16位)の順で対戦する相手に4連勝して奇跡を起こせるかが注目です。
レアル・マドリード現在3位
34試合消化の現時点で22勝8分4敗、勝点74得点59失点24得失点34とセビージャ戦で勝利すると首位に立つレアル・マドリードですが怪我人の続出と、クリスティアーノ・ロナウドを放出して以降の得点力不足で苦しい状況が覗えます。
ベスト4で敗退したCLのチャルシー戦ではMFモドリッチを経由できないと相手を崩せない状況が観られ、ヴィニシウス・ジュニオールは存在感を魅せていますがチームとして機能しているとは思えない状況です。
残り4試合の対戦相手はセビージャ(4位)、グラナダ(9位)、アスレチック・ビルバオ(8位)、ビジャレアル(6位)と毎試合で接戦を強いられる事が予想されて優勝への道のりは簡単ではないでしょう。
バルセロナ現在2位
ホームでアトレチコと引き分けて首位浮上のチャンスを逃したバルセロナのパフォーマンスはチャンピオンに相応しいパフォーマンスかと問われればNOだと思います。
アトレチコ戦を観てもメッシの突出した個人能力が無ければ組織として相手をコントロールできるレベルではなくCLでもベスト16で敗退するのが現状の実力だと思われます。
選手のコンディションも影響するので総てを評価する事は難しいのですがクーマン監督の選手起用や采配にはビジョンやプランを感じるのが難しいと思っています。
首位へ立つチャンスだったアトレチコ・マドリー戦もブツケスの負傷交代は不慮の事故でしたが、なぜセルジ・ロベルトをベンチに残してモリバを起用したのか?
後半からアラウホを起用した采配では先発したミンゲサに何を求めていたのか?
グリーズマンには両サイドのスペースを突くランニングを要求して相手DFとMFのライン間を巧く活用する戦略は無かったのか?
正直、クーマン監督からはバルサのアイデンティティが感じられません。選手の組み合わせで最善策を見出してもゲーム中の不具合を改善するアイディアを持ち合わせていないようで、選手を交代する以外の影響力をゲームに与えるのは難しいのかもしれません。
結果論として申し上げますが、デンベレはサイドよりもトップで起用されている時の方が機能していました。
繋ぎとディフェンスでも貢献できるグリーズマンを中盤に下げて、セルジ・ロベルトを右サイド、デンベレをトップで起用していれば違った展開になったと予想できます。
そもそもブツケスの代わりに出場するのはセルジ・ロベルトが適任だったのではないでしょうか?
デ・ヨングがピボーテに下がってもセルジ・ロベルトであれば相手DFラインの裏を狙うタイミングの良いランニングは可能だったと予想できます。
メッシは個人で何度も相手DFに綻びを創る突破を成功させ、イエローカードを誘発するプレーでダメージを与えていました。
メッシがボックス手前でゴール方向を向いてボールを保持している状況で選択肢を増やす事が出来れば得点の確率は飛躍的に上がるのは誰が観ても明らかだと思います。
個人の能力だけに頼り、ゲーム状況に応じてアイディアを持ち合わせない監督ではバルサが最高のパフォーマンスを魅せる事は難しいでしょう。
残り3試合の対戦相手はレバンテ(13位)、セルタ(10位)、エイバル(20位)です。
20-21ラ・リーガ優勝の行方!?
現状を分析するとアトレチコ・マドリーがこのまま逃げ切りに成功する可能性が高いと思われます。
ジョレンテの加入で存在感が薄まったサウールも非常にクオリティーが高く、サイドではなくインサイドで活躍が期待できる選手だと思います。
ポリバレントな能力が評価されて左サイドで起用されるカハスコですが、相乗効果で最大の効果を期待できるのはサイドにロディ、シャドーにフェリックスの起用が面白いと考えます。
コンドグビア、ヴルサリコなど現状でスタメン起用されていない選手でも起用方法で十分に戦力になるオプションを持つアトレチコが本命だと予想します。
アトレチコが次節のレアル・ソシエダ戦で勝点を落とした場合はバルセロナにも可能性が残されるでしょう。
極端な選手起用は良い結果に結びつくとは思えませんが、ピボーテのブツケスを欠く可能性が高い現状で残り3試合で勝点9を獲得するには選手頼みではなく明確なゲームプランと状況に応じた戦いが必要になると思います。
残る対戦相手を考慮した場合、バルサが主導権を握ってゲームをコントロールできる可能性が高いと分析できる中で、選手の創造性以外にも相手DFを誘い出す明確なプランを提示して実行できるかが優勝へのポイントだと考えます。
セビージャは厳しい状況、レアルの衰退は否めませんが残り少なくなった20-21ラ・リーガの優勝争いを勝手に予想して楽しんで観てはいかがでしょうか?