【久保建英】U-24日本代表スタメン予想!?vsU-24スペイン代表 東京オリンピック2020準決勝
8月3日(火)20:00キックオフ予定(埼玉スタジアム2002)の東京オリンピック2020サッカーU-24日本代表vsU-24スペイン代表が対戦する準決勝第2試合のスターティングメンバーを予想してみようと思います。
※大会の予想記事に興味がある方はこちらをご覧ください
U-24スペイン代表スタメン予想!?
GK:ウナイ・シモン
右サイドDF:ヘスス・バジェホ
センターDF:エリック・ガルシア
センターDF:パウ・トーレス
左サイドDF:ククレジャ
ピボーテ:スビメンディ
インサイドMF:ミケル・メリーノ
インサイドMF:ペドリ
右FW:アセンシオ
トップ下:ダニ・オルモ
左FW:ブライアン・ヒル
ボールポゼッションを高めてゲームをコントロールしてスローペースで試合を進めるのがスペイン代表の狙いと予測しました。
両サイドの高い位置に選手を配置して幅を確保してディフェンスの間でパスを受ける能力に長けたダニ・オルモをゼロトップで起用する事で中盤での数的優位を創出、左サイドは個人で仕掛けられるブライアン・ヒル、右は足元でパスを受けてから連動して中央へ入り強烈な左足のシュートでゴールを狙えるアセンシオを起用。
補完性の高い中盤はコートジボアール戦と同様の3選手、怪我のミンゲサに代わって出場した右サイドDFバジェホはそのままスタメンでの起用を予想します。
左サイドDFは個で勝負するヒルとの組み合わせとコンディションを考慮してククレジャが抜擢されると考えました。
コートジボアール戦で途中出場から奇跡的な同点ゴールを含むハットトリックでチームを救ったFWラファ・ミルとオヤルサバル、MFカルロス・ソレーユ、DFファン・ミランダは攻撃的に変化を突くオプションとして起用される可能性が高いと思います。
U-24日本代表スタメン予想!?
GK:谷晃生
右サイドDF:酒井宏樹
センターDF:吉田麻也
センターDF:冨安健洋
左サイドDF:中山雄太
ボランチ:田中碧
右サイドMF:堂安律
トップ下:久保建英
左サイドMF:相馬勇紀
FW:前田大然
スペイン同様ボールを握りペースを創りたい日本ですが攻守を連動させて試合開始からアグレッシブにプレーすると予想します。
ハイプレスとダイアゴナルに裏を狙う動きで相手DFラインを押し下げて中央にスペースを創る意図で前田大然をスタメン抜擢と大胆な仮説をたてました。
質的優位を発揮する狙いでフィジカルに難がある相手にスピードを活かして仕掛けられる相馬勇樹が左サイドの先発出場と考えました。
メキシコ戦では突出した活躍でチームに貢献した中山雄太が左サイドDFでのファーストチョイスになるでしょう。
マッチアップ予想!?
日本が最大に狙いたい部分は左サイドの相馬勇紀と相手の右サイドDFヘスス・バジェホとも質的優位だと感じます。味方選手の負傷により出場したバジェホは攻守両面で1対1の局面では強みを発揮できない選手だと思います。
速いタイミングでシンプルにスピードで仕掛けられる相馬勇紀が優位性を発揮すると予想します。
次もスピードになりますが、グラウンダーのパスで縦に楔を入れて攻撃のスイッチを入れる能力に長けたスペインの両センターDFですが、スピードに難があると感じます。
前田大然のスピードが相手選手のプレッシャーとなり力を半減させれば起用の役割に応えたと言えるでしょう。
スタートポジションが右サイドの堂安律とククレジャの駆け引きも優位性を得るには大きなポイントだと分析しています。
中央への侵入と久保、酒井とのコンビネーションで右サイドを制圧するか、スペインのボールポゼッションから攻撃を仕掛けるククレジャへの守備を強いられるかは両チームのペースを判断する分かりやすい指標かもしれません。
スペインは守備時のコーナーキックではマンツーマンが基本にして2~3選手はゾーンで構えるディフェンスです。コートジボアール戦でも失点していましたが日本はショートコーナー狙いで最低でも相手1選手をエリアから引き出して高さで勝る板倉滉、吉田麻也のヘディングが勝利へ導く可能性も十分に考えられるでしょう。
連係面の分析!?
スペインの右サイドのアセンシオとバジェホの連動性は乏しく、相馬勇紀と中山雄太で組む日本の左サイドでは優位性を発揮できると思います。オーバーエイジで参加しているアセンシオは守備面でもサボらずに献身的にポジションを取っていますが、複数選手が絡む連携した守備では戦術部分の共有が不明瞭で判断を迷っている場面が目に留まります。
相馬勇紀の献身的なバックディフェンスでの挟み込みと中山雄太の中央へ向けたプレーも可能な日本代表の左サイドは優位性を担保できると分析しています。
互いに2選手がサイドに配置されるシステムですが中央から右サイドに流れてプレーする事が得な久保建英によって日本の右サイドは数的・質的優位を確保する状況が多く見られます。酒井宏樹を欠いたニュージーランド戦では優位性を発揮できませんでしたが彼が復帰すればスペインの右サイドを攻略する事は可能だと分析します。
中盤でブロックを組む場合はトップ下の久保建英がFWラインに入り2選手でファーストラインを形成しますが、林大地と組んだニュージーランド戦ではファーストディフェンダーとしての役割、ボランチのケアで役割分担が不明瞭で相手にペースを握られる要因にもなっていました。
中盤でブロックデイフェンスに切り替えた場合はタテ関係になって相手のパスを片方向に限定させる連携が求められます。
日本代表が互いに補完をして安定感を出しているのに対してスペイン代表は個人の役割を遂行する事でバランスが保たれているスタイルの違いを感じます。
どちらのスタイルも局面での打開が波及して最終的な優位性を創るきっかけとなるのでスペイン代表ではダニ・オルモ、日本代表では久保建英がゲームチェンジャーとしての役割を担うと分析します。
試合のみどころ!?
大会前の最後の強化試合を戦ったU24スペイン代表と初の決勝進出を賭けて対戦するU24日本代表は大会を通じて進化を見せてきました。
トーナメント初戦では大会初戦同様に硬さが見られ、相手の戦術にはめられた感が有りましたがPK戦を制した事は今後の戦いではプラスに働く要素とも分析できます。
高さとパワーにアドバンテージを持たない日本サッカーはエリア付近に密集したブロックを構築されるとゴールへ向かうプレーが制限されて決定機を創出するのが難しくなりますが、対戦相手のスペインを始め技術を特徴とするチーム全般に見受けられる現象だと思います。
予選リーグでは2列目でプレーする久保建英が3戦連続でゴールを決めて存在感を増していますが、ニュージーランド戦ではゾーンで対応するディフェンスの隙間を突くことが出来ずに能力を最大限に発揮するには至りませんでした。
日本人選手の個人能力を発揮する為にはパスを受ける前の段階でより良い状況でプレーできる戦術的戦略が大きなポイントだと感じます。
堂安と久保の連動はお互いの感性だと思いますが、彼らのプレーを引き出しているのは酒井宏樹のインテリジェンスだとも分析できます。
スペイン戦に向けた戦略はハイプレスで相手の右サイドへボールを回させる事が第一段階、プレシングにより中央方向への繋ぎを狙いボール奪取からカウンターで相手DFの裏を狙う事で中央にスペースを創り、久保、堂安が決定機を演出するのがファーストプランだと考えました。
ハイプレスを回避された場合は中盤で4-4-2ブロックを構築して外側を経由させるパス廻しに誘導してハイラインをとる相手DFラインの裏を一気に攻略するのが第2の狙いだと推測します。
2つの狙いを具現化する選手起用が前田大然のスタメン起用です。林大地のも同じタスクを期待できますが、ビルドアップ能力に優れるスペイン相手にはスピード能力を活かす起用方が得策だと思います。
前回の対戦時には相手サイドDFからピボーテへのパスを狙えずにビルドアップをゆるし相手にポゼッションを渡したゲーム展開でしたが、田中碧を中心に相手選手の近い位置でパスを回して食いつかす事で日本がポゼッションを握ることも可能だと考えます。
メンタル面に与える影響を考慮するとボールポゼッションと決定機創出が流れを創る両チームのバロメーターとなるでしょう。
UERO2020でもスタメンで出場してスペインの準決勝進出に貢献したMFペドリは一定のスピードを保ちながら連続してプレーに関与する能力の持ち主です。一般的にチャンスをクリエートする選手の緩急の変化とは異なり自身のプレースピードを変えないまま相手DFの隙間と味方選手のスピードを演出する特殊な能力を持っている選手です。
今やU-24日本代表のエースとなった久保建英は自身のテクニックを最大限に発揮してチームに変化を加える選手と言えるでしょう。
年齢が若いながらも突出した能力を持つ選手のプレーもゲームを楽しむポイントとして紹介させてもらいました。
監督の采配とオプション!?
これまでの両チームの戦いを分析すると3連勝でグループ首位通過の日本代表と1勝2分けで接戦を勝ち抜いたスペイン代表ではグループリーグ第3戦の戦い方に違いがあったと思います。
負けてもトーナメント出場のチャンスがあった日本代表は2点を先行した前半で次戦以降の準備に視点を置いた戦いが可能となりました。
一方のスペイン代表は強豪アルゼンチンに引き分け以上が求められて、終盤に得点するも同点に追いつかれる余裕がない状況でトーナメント進出を決ました。
日本代表が多くの選手とポジションで選手が起用できたプラスの要素に比べるとスペイン代表の戦い方はある程度の予測が可能だと分析できます。
スターティングメンバーの選出とシステムの使い方、交代選手の起用方法と戦術的な変化によるゲームへの関与は監督の能力に委ねられる要素です。
個人能力で上回る日本代表はニュージーランド代表との試合では後手に廻り優位性を発揮できずに苦しみました。
準決勝の舞台でスペイン代表に挑むU-24日本代表が新しい歴史を創るに相応しいチームであることを証明するには森保一監督を中心にスタッフを含めた日本サッカー協会が試される絶好の機会だと思います。
選手個人のパフォーマンスはもちろんですが、連携面、チームの雰囲気と一体感、監督・スタッフのゲームマネージメントを考慮しながら緊迫の準決勝を楽しんで観てはいかがでしょうか?