山梨学院vs青森山田 第99回全国高校サッカー選手権大会 決勝戦を考察!?
互いに優勝経験があり、近年ではJリーグのユースチームを含めても高校生世代でトップクラスの結果を残して出場するたびに優勝候補と評価されてきた青森山田と11年前にダークホース的な立場から初優勝を成し遂げた山梨学院の対戦が決まった第99回全国高校サッカー選手権大会の決勝戦を考察してみようと思います。
決勝は山梨学院vs青森山田!
— かおり (@___soccer15) January 9, 2021
11年前の選手権決勝と同じカード!11年ぶり2度目の優勝果たして欲しい、、!動画は11年前に優勝した時の決勝点⚽️決めたのは碓井鉄平選手(現カターレ富山)#高校サッカー選手権 pic.twitter.com/7Qxk9puAT4
青森山田高校
昨年の決勝戦では2点を先制しながらも、後半に3点を返されて惜しくも優勝を逃した青森山田高校、卒業後に浦和レッズに入団した武田英寿選手の圧倒的な存在感と、同じくプロ入りした中盤の選手の能力を最大限に利用したスタイルで決勝戦まで勝ち上がりました。
今年のチームは武田選手と同じ浦和レッズに入団が決まっているキャプテンのセンターDFと、昨年は1年生ながら大活躍した松本玖生選手(10番)を中心としながらも攻撃では戦術的な狙いを持って勝ち上がってきました。
準決勝も堅守の矢板中央を相手に5-0で勝利と例年以上に組織的な崩しを感じるチームに仕上がってきたと思います。
左サイドの8番の選手はタメを創り、相手の出方と味方の動きを把握した上でプレーを判断していると感じます。
サイドDFの選手の攻撃力も左サイドの武器となっていると思います。
右サイドの14番の選手は技術に優れ早いテンポで相手DFに仕掛ける事でチャンスを創出するタイプで、右サイドもDFの上がりが攻撃の厚みを創り出しているポイントでしょう。
左サイドの8番がタメて左サイドDFの攻め上がり、もしくは相手を引き付けてから6番に下げて、正確なサイドチェンジのロングパスから14番が仕掛けるのが得意な攻撃パターンだと推測しました。
FW18番のストライカー的な動きと10番、7番のフリーランニングによって相手DFラインに迷いを生じさせてゴールに迫る攻撃とロングスローによる得点が最大の特徴だと分析します。
昨年も準決勝まで勝ち上がって同世代のタレント力だけではなく、チームとしてレベルの高さを証明した帝京長岡とのPK戦を制して決勝進出を決めた山梨学院も8番の選手のロングスローを武器に勝ち上がってきたチームだと思います。
PK戦でGK熊倉が2本ストップ!山梨学院が11年ぶりの決勝進出! https://t.co/IpGzGI4iUG #gekisaka pic.twitter.com/6TBTAb8cmR
— ゲキサカ (@gekisaka) January 9, 2021
準決勝のテレビで紹介されていたセットプレー専門の分析官と監督の戦略を実行する訓練された選手がハードワークで堅守から勝機を掴むスタイルだと予測しました。
準決勝で途中出場した7番の選手が違いを創り出す事が可能なセンスを感じさせる選手ですが、スタミナとハードワークには難があるようで、先発や中心選手として起用されない理由だと思われます。
11番と9番、10番の選手との組み合わせと戦略によって堅守からチャンスを創出するのが優勝への鍵を握ると予想します。
相変わらず帝京長岡は技術を駆使した良いサッカーしてた
— マリノスが好きなトレーナー🇫🇷⚽️🏋️♂️ (@trainer_f_yfm) January 9, 2021
来年も楽しみ!
そんな中で山梨学院も前線に個で勝負できる選手いて
特に7番の笹沼のプレー面白かったなぁ
ビジャレアルのジェラールモレノを観てるようだった🇪🇸
試合のポイント!?
準決勝の試合を分析すると、序盤から青森山田がボールを支配して相手陣内でプレーすることが予想されます。
山梨学院のディフェンスもGKを中心に集中して対応して簡単には決定機を与えないと思います。
3年前のFC東京U-15深川。GKが山梨学院の熊倉匠、10番が青森山田の安斎颯馬。冬の全国大会は惜しくも準優勝だがグッドチームでした。深川を退けて制したのは、その年の夏冬2冠となったサガン鳥栖U-15。3年後も全国を制する黄金世代。 pic.twitter.com/pB8RHk5cKe
— たい (@tai_0411) January 9, 2021
両チーム共にロングスローを連発する可能性が考えられますが、サッカーの魅力を求める視点からは相手もミスを誘発する狙いだけではなく、相手の予測を上回るテクニックとイマジネーションを発揮してゲームを優位に進めて欲しいと願います。
青森山田は両サイドの8番と14番が持ち味を発揮すればペースを握る事ができて決定機を創出して18番、10番と7番の決定力で得点を決める可能性を感じます。
準決勝の終盤に登場した21番の選手はセンスを感じるプレーヤーなので出場したら注目してみて下さい。
山梨学院は失点しない事に重きを置いた戦い方で、前半は守備重視の戦術を基本的な戦い方とすると思います。
勝利する為にはゴールが必要なので、味方にも決定機を演出できる7番が途中出場してからチャンスを創る事に勝機を生み出すだろうと予想しています。
ディフェンスを意識しながらも、攻撃に繋げる為には7番をトップで起用して9番を左サイド、10番を右サイドで起用するなどの思い切った戦略が必要になると感じます。
スポーツである以上、勝敗が大切な要素で一番の目的だと思いますが、高校生の想いがこもった全力プレーと、ゲームの流れを予想しながら監督の采配や途中出場の選手の活躍など、見ている本人にしか感じる事ができない要素にフォーカスして高校サッカーの決勝戦を楽しんで観てはいかがでしょうか?
選手権決勝
— 正井 (@birdmenmasai) January 9, 2021
【山梨学院 vs 青森山田】
■山梨学院
熊倉匠/FC東京深川
笹沼航紀/FC東京深川
茂木秀人イファイン/FC東京深川
■青森山田
安斎颯馬/FC東京深川
F東深川出身対決も見物。
※昨年と比べると全体的にレベルが上がらなかったのはコロナ禍の影響が大きいと思われます。
矢板中央の昨年のディフェンスブロックの構築と連動は見事だと感じました。
帝京長岡は個人のタレントが突出していた昨年に比べて、戦術的な戦い方を構築してきたと思われますが、ポジショニングの部分でチームを完成させる時間が足りなかったような気がします。
逆に主戦場を東北で戦い、主導権を握った戦いに磨きをかけた青森山田は例年以上に攻撃の多様性を感じて面白い攻撃を見せてくれています。
4-4-2が予想される山梨学院に対して4-1-4-1でポジションを組む青森山田とのミスマッチは中盤中央に発生すると思われます。
高校サッカー選手権決勝
— TKM (@ymg_soccer) January 9, 2021
[山梨学院]vs[青森山田]
大野佑哉 常田克人 pic.twitter.com/RvEho4QGo6
青森山田の6番にプレッシャーが掛からない状態を放置すれば一方的に青森山田が押し込む展開が予想されます。
山梨学院は2トップの片方が中盤に下がって6番に自由にプレーさせない事がゲームの行方を占う最大のポイントだと思います。
山梨学院は後半の選手交代から相手サイドDFの上がった裏を突いてセンターDFをサイドに釣り出してカウンターを仕掛けられれば勝利の可能性を高めることが可能でしょう。
さて、皆さんはどんな決勝戦を予想しているでしょうか?
2017高円U15決勝メンバー
— 正井 (@birdmenmasai) January 9, 2021
サガン鳥栖2(6PK5)2FC東京深川
【2020高校サッカー選手権選手】
■鳥栖
田中勇輝/星稜
千代島瞬/東福岡
岩﨑雄永/創成館
江崎智哉/創成館
永田優斗/ルーテル
坂口眞汐/ルーテル
■F東深川
安斎颯馬/青森山田
佐久間賢飛/市船
熊倉匠/山梨学院
笹沼航紀/山梨学院
金子凜/市船