【久保建英】【FCバルセロナ】【リバプール/南野拓実】2020/12/20
南野拓実選手がとうとうプレミアリーグ初ゴールを決めました!!
昨日行われたプレミアリーグ第14節アウェーでクリスタル・パレスと対戦した王者リバプールは試合開始早々に南野選手がエリア内でのファーストコントロールで相手を外して対角方向へシュートを決めて先制に成功します。
2点目が決まるまではクリスタル・パレスも奮闘しましたが、マネ、フィルミーノ、サラーと強力FWが見事なゴールを次々と決めて最終的には7-0でリバプールが勝利しました。
マネをトップにシャドーにフィルミーノと南野選手が流動的に動く変則3トップが、互いの特徴を引き出して相手の脅威になり続けました。
マネに代わって交代出場したサラーも得意の右サイドからのカットインでGKノーチャンスの完ぺきなシュートを含めて2ゴールの活躍で存在感を示しました。
右にサラー、中央フィルミーノ、左に南野選手の並びになっても機能するFW陣は今後に対戦する相手チームを苦しめるに十分な能力がある事を証明したと言えるでしょう。
バルセロナvsバレンシア ラ・リーガ20-21第15節
試合数の違いはありますが暫定2で昨シーズンから安定してゲームを支配して勝利を重ねてきたレアル・ソシエダとのゲームに内容と結果を残した事によってチーム状況を好転させたいバルセロナでしたが、財政難で主力選手の売却を余儀なくされたバレンシア相手にも勝ちきれずに苦しい状況から脱せずにいます。
コーナーキックから失点した場面では相手のサインプレーでグリーズマンがマークを外されてフリーでヘディングシュートを打たれています。
巧妙なブロックをかわしてマークに付き続けるのは本職のDFでも簡単ではありません。
ストーンと言われるニアサイドのスペースを消す選手をゾーンで配置する事で、ある程度の対応は可能だと思います。
バルセロナの同点ゴールはメッシが決ますが、PKを完ぺきな読みで防がれた後の混戦からヘディングで押し込んだものでした。
サッカーの神様ペレがサントスで記録した同一チームでの最多ゴール643得点に並ぶゴールをペレよりも10試合早い747試合目で記録したことになりますが、メッシにとっては同点ゴール以上の価値は見出せる状況ではないでしょう。
センターDF、アラウージョのボレーシュートで逆転に成功しますが、自陣エリア右サイドに侵入されたガヤからのグラウンダーのクロスを合わせられて同点ゴールを許してしまします。
アラウージョ、ミンゲサ、デストと若手で組むDFラインが不安定なのは想定内だと思いますが、ゲームをコントロールできない事が苦戦に繋がっている最大の要因だと推測します。
バルセロナのスタイルはボールを保持して相手を動かし続けて一瞬の隙をついてコンビネーションでシュートに持ち込むのが最強時代のエリアへの侵入方法でした。
現在は結果が出ない焦りから、相手がブロックを引いて隙が出来ていない状態でも強引なプレーでブロック内に侵入を試みて成功しない状況を続けているように見えます。
エリアに迫っても相手の守備状況に隙が無い時は焦らずにボールを回して、相手の集中力とスタミナ、視野を奪い対応できない状況を創り出すのが元来のバルサのスタイルです。
相手にとって想定外のタイミングや想定しても対応できない状況を意図的に創り出す創造性と連動性は現在のバルセロナには感じる事ができません。
焦りが強引なプレーを強いられている要因だと思われますが、自信と余裕が無ければ創造性に溢れたプレーを発揮する事は出来ないでしょう。
若いDFラインに対しても元来のバルサのスタイルを求めるべきで、個人の能力だけで相手を止めるプレーよりもポジショニングと連動性、ビルドアップの能力を優先的に求める事が必要だと思います。
選手同士の距離感とボール保持者に対して複数の選択肢を与える斜めの位置でのサポートを徹底して相手の視野外へのプレーを増やして、相手の運動量も上げさせてゲームをコントロールするのがバルサスタイルです。
選手個人の能力を考えれば、高い能力を持つ選手が揃っているのでベースとなる戦い方を選手が信じられる戦術として取り入れて、ボールを保持している選手の能力を最大限に引き出す廻りの選手たちのサポートを確立する必要が最重要事項だと感じてなりません。
久保建英選手
チームと個人の差はありますが、バルセロナと久保建英選手が置かれている状況は似通っていると推測できます。
結果が出せない事が焦りに繋がり、本来の姿を見失って強引なプレーが多くなっていると思います。
相手が予測できないプレーや予測していても対応ができない状況を生み出すのが久保選手の真骨頂です。
絶対的な自信を持って、セフティーなプレーの保険を持ちながらも創造性に溢れる意外性があるプレーを技術的にも実現できるのが久保選手の魅力です。
結果を求めるがあまりに相手の想定内のプレーを強引に仕掛けるタイプの選手ではないはずです。
中間ポジションでパスを引き出してドリブルで前進しながらも無理があるスルーパスを狙って相手に引っ掛けるか、味方と合わないプレーが多く見られるようになってしまいました。
バルセロナのプレー同様にボールを保持して簡単に相手にボールを渡さない中で決定的なプレーを創出する久保建英選手の最大の特徴を現状では発揮しにくい状況になっています。
バルセロナであれば監督やクラブが求める姿を明確に選手に伝える事で成功への道筋を示す事ができると思いますし、久保選手の現状を変えるにはエメリ監督とチームメイトのサポートが必要でしょう。
チームの決め事ばかりを押し付けるのではなく、久保建英選手の能力を最大限に引き出す周囲の選手のポジション的なサポートと久保選手自身のチャレンジし続けるメンタルが不可欠だと思われます。
結果が出なくてもプレーを評価できるのが監督やチームメイトです。
バルセロナではブラジル代表のコウチーニョやフランス代表でワールドカップも優勝しているグリーズマンですら本来の能力を発揮するには至っていません。
プレッシャーに打ち勝つメンタルは必要ですが、自らに必要以上のプレッシャーを掛けて自滅するようなことが無いように廻りの人達がサポートして欲しいと願っています。
テクニカルで創造性に溢れる魅力的なバルセロナと久保建英選手のプレーを再び観られることを楽しみにしています!!